いのちの尊さ
終戦記念日、戦後生まれの私は戦争は知りませんが、子供の頃、戦争に行った父から、父が体験したこと、見た事の真実を聞かされ、子供心に、戦争とはむごい事で、恐ろしいことだと思っていました。話を聞いた夜はトイレに一人で行くのが、怖いくらいでした。
頂いた招待券で、有楽町の国際フォーラム地下一階にある「相田みつを美術館」に行ってきました。相田みつをは‘いのちの詩人’と言われ、人生に勇気をもらえる作品がたくさんあります。15日の終戦記念日は館長でもある長男さんのギャラリートークが開催されていて、戦争にまつわる話が聞けました。
相田みつを氏の二人の兄も戦死しています。
「ひぐらしの声」
ああ今年も ひぐらしが鳴き出した ひぐらしの声は 若くして戦争で死んだ二人のあんちゃんの声だ そして二人のあんちゃんの名を 死ぬまで呼び続けていた 悲しい母の声だ そしてまた 二人のあんちゃんのことには一言も触れず だまって死んでいった さびしい父の声だ ああ今年もひぐらしが鳴き出した
「どんな理屈をつけても
戦争は いやだな
肉親二人
わたしは戦争で失っているから」
戦争で肉親を失った家族の悲しみが伝わってきます。
戦争を美化したり「カッコいい」なんて、思ってはいけないのです。
戦争で亡くなった大勢の人の命の重さを感じた日でした。