バラのエピソード
バラが地球上に現れたのは3500万年以上前といわれています。
紀元前1500年頃に王朝ができあがったバビロニアでは、宮殿の庭に薔薇が栽培され、
香料や薬用の原料として利用されたとか。
その後ギリシヤ文明の繁栄、古代ローマ帝国やサラセン帝国の降盛、
十字軍の遠征などを経て、バラはヨーロッパへ。
中世の暗黒時代を生きのび、ルネッサンス期になって、再びバラは注目を集め、
世界に広がっていきました。(文献参照)
*
ヨーロッパの文明の歴史のなかで、
薔薇は人間の暮らしと深くかかわってきました。
バラに魅了された人々が大勢います。
寝室をバラ一色にしたマリー・アントワネット
ベルサイユ宮殿には王妃の間が復元されていますが、
彼女は一度もバラの寝室で休むことなく、断頭台に。
ローズオイルの芳香を愛したクレオパトラ
当時バラは贅沢の象徴だったようで、恋人
アントニウスを迎えるときには、大量のバラを床に敷き詰めたとか。
中でも世界中のバラを集めたナポレオン王妃で、
現代バラの生みの親ともいわれている
ジョセフィーヌはパリの郊外のマルメゾン宮殿にバラ園を作り、
世界中からバラを集めて育て、品種改良し、
次々に新作を作り出していったのです。
イギリス、オランダ、ドイツの品種など、その数は200種以上とか。
さらに、『バラ図譜』のルドゥテや植物学者トゥーリーなど、
バラを愛する芸術家たちに活躍の場を提供しました。
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ポタニカルアートの巨匠、ピェール・ジョゼフ・ルドゥテの大作『バラ図譜』は
約170種のバラが描かれています。
これはすべてジョセフィーヌが育てたバラです。
彼がバラを描くことができたのはジョセフィーヌのおかげですが、
『バラ図譜』が出版されたのは彼女の死後のことでした。
その後もルドゥテはバラを描き続け、上流社会の女性からは
「花のラファエロ」と呼ばれたそうです。
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花をモチーフにしたアンティークの中で、
やっぱりバラは人気NO.1
花の女王といわれるだけに、その気品さある優雅なイメージはどんなに形を変えても、見る人をやさしく包み込んでくれます。
次回更新のお品にもバラをモチーフにした
素晴らしいビーズバッグがあります。
これまでも、この先も
暮らしを彩るロマンティックなやさしいバラを愛し続けたいですね!
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