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1930年以前の英国の王冠、紋章や貴族・ブルジョワのモノグラムの数々。
40ページにわたる台紙に貼られた1000点以上のモノグラムは
すべてエンボスが施された大変貴重なお品です。
全ての台紙はパーフェクトに近い美しい状態で、貼り残しがなく、小さな台紙のモチーフに
整然と並ぶ様はまさに壮観です。
英国の歴史は、このようなモノグラムがステータス(社会的地位・身分)として大切に扱われてきました。
ページをめくる度に一枚一枚の小さなモノグラムに秘められた紋章の威厳さに感動します。
歴史的価値があるコレクションアルバム。
飽きることがない時間の流れに、きっとわたし達は虜になってしまうことでしょう!
更に、コレクションされていた方が、全てのページの解読のメモを冒頭に貼ってくださっています。
ページごとに、台紙のモチーフの名前、色、そしてモノグラムの枚数~~。
例えば下記のページはFan(扇)、オリーブ色のモチーフ、枚数まで記載されています。
コレクションは個人の趣味
同じものはありません。一点ものです。
この素晴らしいコレクションアルバム、次回の更新でご紹介します。
ご興味のある方は是非、ご覧になってくださいませ。
熊本、大分の地震、今なお余震が頻繁に起こり、皆さん疲労が蓄積されておられます。
報道番組に流れるニュースを見ながら、一日も早く収束することを祈っています。
崩壊した自宅を前にして、呆然と立ちつくす、お父さんと近くに住む息子夫婦と孫。。。
つい先日までは孫がよくこの家に遊びに来ていて、楽しい幸せな日々だったとのこと。
突然の地震で、崩壊した家のまえで堰を切ったように大泣きされていました。
これまでの楽しい家族の暮らしが、思い出されたのでしょう!
災害は忘れた時にやって来るなんて、言われますが、人間が生きていく上には忘れたいことも多く、
引きずることの辛さもあります。
日本列島はおっかない断層の上にあり、いつ暴れ出すかわかりません。
対岸の火事ではないのですから、日頃から自分たちでできる備えは必要です。
昨今は飛行機のフライトも海外のテロも心配で、もしものことがあればなんて、
いつも思いながら買付けに出かけております。
もちろん息子たちにも所在をあきらかにして出発します。
平和な時ってどんな時?
私は日頃の生活の中の暮らしの日々だと思っています。
いい事も悪いこともありますが、先日、海外駐在の息子の住まいを訪れた時、
お嫁さんが、「お母さん。。外食も飽きられたでしょう!今晩は私が料理します。」と
サラダに煮物に散らし寿司など。。。
孫は料理している間、おとなしく日本の相撲と「おかあさんといっしょ」を見ていました。
彼女は“たくさんの料理を一度に作ったことがないので、時間がかかりました!”と照れ笑いしていましたが、
精一杯のおもてなしに、胸いっぱいになりました。
平和な時、幸せな時って、こんなひとときではないでしょうか。
熊本を震源とする大きな地震で被災された方々に
心よりお見舞い申し上げます。
度重なる余震で、不安な日々と思います。
一日も早く平穏な暮らしが戻りますように祈っています。
熊本、大分にはお客様もおられます。
心配ですが、安全な場所に無事に避難されていることを願うばかりです。
こんな時は、更新の準備も気が進まず、自粛とも思いましたが、
沈みがちな思いに拍車をかけて今週も更新の予定です。
新緑が眩しいくらいに美しいですね!
きびしい冬を乗り越えた木々には小さな芽が芽吹き、やがて青々した緑が茂る。
私はこの時期が好きで、生命の神秘さを感じます。
* * *
ペナンのプラナカン・マンション
余談ですが、外国では豪邸や富豪の屋敷のことをマンションと言います。
2004年にアメリカの友人の家に滞在した時、
買付けたアンティークを梱包して日本に送る為に運送業者にコレクトを頼み、
日本の送り先を「マンション」と言ったら、「マンション?」とびっくりしたようだった。(@Д@;
そして彼は「あなたは大金持ちだね」と言った。
日本では集合住宅のことを、マンションと呼ぶけれども、
国が違えば、その意味合いが大きく異なること。
言葉って難しいですね。υ)アセアセ
プラナカン・マンションの正面玄関」のホールの柱、
スコットランドのグラスゴから運ばれて来た柱です。
遠いイギリスの地から船で運ばれて来たとのことです。
二階の階段、照明も西洋建築が取り入れられて異国情緒たっぷり~
地下の台所には、ホウロウ製品がずらり、柄や形はヨーロッパのホウロウとは
少し異なるけれども、独特の可愛らしさに驚きです。
歴史があるところには、文化が生まれ、世界との交流も盛んになり、独特の文化が育つ。
見ること、聞くこと、知ることは、旅の大きな財産です。
まだ、知らない文化、どこかでお目にかかれるでしょう!
そして、ペナン島をあとにする。
平和な時間というものは、そう長く続くものではなく、ベルギーのテロの翌日に
クアラルンプールから帰国しました。
マレーシアは入出国時に、指紋検査があります。テロの次の日でもありますので、
出国検査も厳しいかと思っていましたが、わりとスムーズにクリアできました。
買付けを含め海外に出向くことが多い私ですが、想定外のこと、いつ遭遇するかもしれない気持ちで、
危機感をもって行動しています。
生かされている命、一日一日の喜びを大切にしなければと思います。
息子がペナンで予約してくれたホテル、白亜のコロニアル建築。
コロニアル建築とは、17~18世紀にかけてイギリスやオランダなどのヨーロッパ各国が、
東南アジアを中心とした植民地に造った建築物を指します。
1885年創業のイースタン&オリエンタル・ホテル
創建者は東南アジアのホテルの歴史を築いたサーキース兄弟で、
アジア屈指の名ホテルでもあり、内部にまで及ぶ造りは重厚、壮麗です。
私が泊まった部屋にご案内します。
広い部屋、アンティークの調度品、ベットルームからバスルームに行くガラスの扉は
フランスのアンティークのステンドグラス。。。美しい!!
イギリス、フランスのホテルに比べて、このリッチなお部屋と広さ、サービスに大満足。
お値段は決してお高くありません。
勿論ホテル内のレストランのお料理もおいしいです。
一週間でも泊まって、いのちの洗濯をしたいけれども、そんな時間も余裕もありませんし、
平和な時間が持てたこと、旅の冥利につきます。
正面玄関
プールサイド
アーチ型の窓が宿泊した部屋↓
これこれ。。。ステンドグラスに小花模様のレリーフ
ライティング・ビューロー、わが家にもあるけれどもこちらも素敵!
ホテルのすぐ傍は海、ナイスビュー
ホテル内のレストラン、海をながめながらテラス席をおすすめ
次回の買付けまで、ボチボチと更新して行きますので、
よろしくお願いしますm(__)m
満開の桜を後目に今朝は雨模様。。。
しかし、さくらは散らずに持ちこたえています。明日は天気になあれ!
ペナンのプラナカン・マンションの美的世界ですが、まだまだアンティークファンにとっては
見どころも沢山あり、ご紹介したい逸品も多いのですが、内容をしぼってご紹介しています。
特にビーズバッグや、手刺繍ものは、女性のこころを魅了するアンティークの1つです。
ヨーロッパでも古いビースや手刺繍ものはアイテムにとらわれず人気です。
しかし、その歴史は曖昧ではっきりはしていません。
アジア諸国は比較的、歴史がはっきりとしていて、特にプラナカン文化における物とのかかわり方はよくわかります。
手刺繍が施されたニョニャ(女性の呼び名)の衣裳はクバヤといい、
19世紀末の館内で履いていたビーズサンザルは、職人と使用人たちが時間と手間をかけて作ったものです。
女性が身につける装飾品の数々。。。ため息です。。。!
ビーズサンダルの甲の部分の刺繍です。
フランスで花嫁に送られたガラスドームに入った装飾「グローブ・ド・マリエ」もたくさんありました。
こんな場所で意外です!
すべてビーズ刺繍です。
こちらのビーズはアンティークビーズですが、現行品のビーズ、刺繍のモチーフのサンプル付きのものなど、
アート&クラフト店、雑貨店、お土産屋さんでも売っています。
当時の日常のプラナカンの生活形態が残されていることで、
その歴史的背景が、突然の訪問者にとって細部まで知ることができるのです。
私にとって貴重な体験でした。